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2023.02.20コラム

コラムvol.1「なぜ副業・起業が必要なのか?」

コラムの目次

●現在の副業・起業ブームの背景
●人生100年時代の到来と副業・起業

調布副業・起業ワイガヤサークルは、同じ志を持つ人同士が副業・起業に関する情報交換や相談を気軽に行うためのビジネスサークルですが、そもそもなぜ副業・起業が必要なのでしょうか?現在の副業・起業ブームの背景までさかのぼって、私の考えをお伝えします。

現在の副業・起業ブームの背景

現在、副業・起業に関する報道や書籍を多数目にするようになりました。まさしく、副業・起業ブームの再来です。これまで一定の周期で副業・起業のブームがありましたが、今回のブームはこれまでと違った背景だと感じています。

今回の副業・起業ブームの背景は何でしょうか?それはズバリ、「新型コロナによるパンデミック」です。

2019年12月に中国で最初に発生した新型コロナウイルスは、瞬く間に全世界に拡大し、現在まで3年以上の長期に亘って世界的なパンデミックをもたらしました。そして、ご存知のようにこの新型コロナによるパンデミックは、リモートワークが常態化するなど、従来の働き方を大きく変化させました。

リモートワークにより個人の働き方の柔軟性が増しました。そして、国民の所得を増やし、パンデミックにより大打撃を受けた経済を再活性化させたいとの日本政府の後押しもあり、大手企業や自治体が副業やパラレルワークを導入し、現在の副業・起業ブームが出現したのです。

しかし、この副業・起業ブームも、パンデミックの収束が見え始めたウィズコロナの段階に入ると、企業のオフィス回帰も始まり徐々に沈静化してきています。厚生労働省が令和2年に公表した「副業・兼業に係る実態把握の内容等について」によると、副業をしている人の割合は、分析対象者15万9355人中わずか9.7%にとどまっています。

人生100年時代の到来と副業・起業

このように副業・起業ブームが下火になった現在に、なぜ副業・起業に関する本サークルを立ち上げるのでしょうか?それは、「人生100年時代」が到来した現在においては、全ての人が、ライフステージのどこかのタイミングで副業・起業をしなければならないと考えているからです。

この「人生100年時代」については、2016年に「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著)という書籍が出版されたことで周知され、多くのビジネスパーソンに大きな衝撃を与えました。同書が指摘する人生100年時代におけるポイントは以下の通りです。(以下、出典:Amazon.co.jp)

●70代、さらには80代まで働かなくてはならない。(長期間就労の必要性)
●新しい職種が登場し、手持ちのスキルだけでは生き残れない。(リスキリングの必要性)
●教育→仕事→引退という3ステージの人生が崩壊する。
●変化を経験する機会が増えるため、選択肢をもっておくことの価値が増す。
●子育て後の人生が長くなることで、家庭と仕事の関係が変わる。
●老いて生きる期間ではなく、若々しく生きる期間が長くなる。

私も同書の読者の一人ですが、同書が指摘するポイントの中でもとりわけ最初のポイント(長期間就労の必要性)に衝撃を受けた一方で、それを実現するためには同書が指摘するリスキリングも当然ですが、さらに日本の定年制度・人事制度を踏まえると、副業・起業することも同時に必要になると考えています。

まず、定年制度についてですが、2013年の「高年齢者雇用安定法」により、企業には65歳までの雇用確保が義務づけられています。そして、この上限年齢は2021年の改正により70歳に延長されましたが、これはあくまで企業の努力義務とされています。そのため、法律では未だ65歳までの雇用しか確保されておらず、現行法上は、会社員として安心して80代まで就労することができません。

また、企業の人事制度の面においても、多くの企業が役職定年制を採用しており、役職定年を迎える50代以降は給与が激減する仕組みになっています。最近になり日本でもようやくジョブ型人事制度を導入する企業が出現するようになり、年齢のみを理由とする人事評価の廃止が期待されていますが、世間では「働かない高齢社員」の給与削減を加速させるというのが一般的な見方です。そのため、現在の日本の定年制度・人事制度下では、いかにリスキリングを行ったとしても、会社員という就労形態のみで人生100年時代を生き抜くことはとてもできません。

そこで必要になるのが、副業・起業です。言葉を変えれば、何歳になっても「自分自身で稼ぐ」という働き方です。

そして、この副業・起業は、現役世代の私たちにとっては、全ての人が、ライフステージのいずれかの時点で必ずチャレンジしていかなければならないものです。なぜなら、現在私たちの周囲を見渡しても、70代・80代で元気に、生活するのに十分な収入を得て仕事をされているのは、職種を問わず自分でビジネスを行っているビジネスオーナーだけだからです。このように考え、さらに周囲の状況を分析して副業・起業の重要性を確信したことから、副業・起業ブームの盛隆にとらわれることなく、本サークルを立ち上げることにしました。

なお、副業・起業にチャレンジすべき「ライフステージのいずれかの時点」は、個々人により当然に異なります。特に、20~30代の若いビジネスパーソンの方は、短期的な視点で副業・起業を行うのではなく、長期的視点に立って「ビジネスパーソンとしての市場価値」を上げるためにリスキリング・転職を優先するのがベターな場合が多くあります。この点については、コラムvol.2「副業と転職・リスキリングはどちらを優先すべき?」で詳しくお話していますので、ご参照ください。

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