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2023.02.20コラム

コラムvol.3「副業・起業のビジネスアイデアの作り方」

コラムの目次

●副業・起業のビジネスアイデアに必須なポイント
●ビジネスアイデアを作るときの注意点

副業・起業のビジネスアイデアに必須なポイント

さて、ビジネスパーソンとしての市場価値を高めて、いよいよ副業・起業にチャレンジする際に最初に重要な作業が「ビジネスアイデアを作る」ことです。そして、このビジネスアイデア作りは、副業・起業を開始するに当たって最も困難で、時間を要するものでもあります。

ここでは、私の経験からビジネスアイデアに必須なポイントを紹介したいと思います。

必須ポイント①:自分が本当に興味のある分野を選択する

ビジネスアイデアというと、最初に「儲かる(マネタイズできる)ビジネスは何か」と考え、他者の成功事例を調べようとしてしまうのが普通ですが、残念ながらこれは最もお勧めできない思考プロセスです。なぜなら、現在儲かっている・他者が成功している事業は既に多くのプレイヤーが存在するレッドオーシャンであり、新たに事業を始めたところで市場競争に勝つのは至難の業だからです。また、儲かっている事業が必ずしも自分に合っているとも限らず、仮に先見の明があり最初に収益を上げることができても、事業継続するモチベーションを何年間も維持し続けることは非常に困難だからです。

起業する場合は当然ですが、副業においてもビジネスである以上、競合他社との市場競争に勝つための差別化要素(ユニークセールスポイント・USP)が必要であることは言うまでもありません。そして、この差別化要素の大前提が、「その分野のプロフェッショナルになる」ことです。

さて、その分野のプロフェッショナルになるためには、「好きこそものの上手なれ(英語では、Do what you love and success will follow.)」と諺にもあるように、その分野に対する高いモチベーションを継続して取り組むことが必要です。そのためには、やはり「自分が本当に興味のある分野」を選ぶことが何よりも重要です。マネタイズするための方法はその後にいくらでも検討できますので、まずはじっくりと時間をかけて、濁りのない目で自分自身が本当に興味のある分野を考え抜きましょう。

必須ポイント②:自分のスキル・経験を最大限活かせるようアレンジする

じっくり時間をかけて(副業・起業を検討し始めてから数か月以上が経過するのが通常です)、自分の本当に興味のある分野が見つかった後は、その分野においてUSPを備えられるかを検討するために、現在の自分のスキル・経験を棚卸ししてみましょう。

ただし、当該分野において、すぐにナンバーワン・オンリーワンになることができるスキル・経験があることまでは必要ありません。現在はそこまでのスキル・経験がなくても、副業・起業してから情熱を持って継続して取り組むことができれば、スキル・経験を蓄積でき、いずれはナンバーワン・オンリーワンになることができるからです。

しかし、当該分野において、興味はあるものの、スキルも経験も大きく不足している場合は注意が必要です。現時点で副業・起業をしても、USPを備えてマネタイズできるまで非常に長い期間が必要となり、途中で息切れして継続できなくなってしまう可能性が高いからです。

何を隠そう、私が最初の起業に失敗した原因はまさにこのスキル・経験不足でした。自分の実力を過信し、スキル・経験を無視して興味だけで起業したので当然の結果です。私と同じ過ちをしないためにも、スキル・経験が不足している場合は副業・起業ではなく、まずはリスキリングや転職をしてスキル・経験を蓄積するのが賢明です。

必須ポイント③:収益を得られるだけの市場性(マーケット価値)があるか確認する

自分が本当に興味を持てて、現在のスキル・経験も活かせる分野を特定した後は、最後の仕上げとして、当該分野に収益を得られるだけの市場性(マーケット価値)があるかを確認します。

自分の興味があり、ナンバーワン・オンリーワンになれる分野であっても、収益が上がる見込みがなければ、結局は事業を継続することはできません。私も、副業として最初にスタートした事業では、この市場性の検証を十分に行わなかったため、初年度の売上はわずか4万円。大赤字を計上してしまいました。幸いにして新型コロナ禍となりたまたま取り組んだ検査キットの輸入・販売事業が予期せずに発展したことから現在まで継続できていますが、このラッキーパンチがなければ恐らく副業を継続できておらず、二度目の失敗を経験していたと思います。

なお、市場性(マーケット価値)の確認と言っても、本業の会社が通常行うような、費用をかけて調査会社にマーケティングリサーチを依頼する必要はないと考えます。自分が選定した事業で想定している、身近なお客さん候補(潜在見込顧客)数人に実際に会い、もしこんな商品・サービスがあったら購入したいか、価格はいくらが妥当だと思うかなどを聞いてみるだけでも十分です。それもせずに投資して事業を開始してしまい、蓋を開けてみたら市場性(マーケット価値)がなかったという事態だけは避けましょう。

ビジネスアイデアを作るときの注意点

先ほど、「必須ポイント①:自分が本当に興味のある分野を選択する」において、「儲かる(マネタイズできる)ビジネスは何か」から考えてはいけないとお話しましたが、これ以外にもビジネスアイデアを作るにあたっていくつか注意点があります。

注意点①:スモールビジネス・ニッチビジネスに捉われすぎない

副業・起業に関する書籍に、お手軽感や実現容易性を訴求する目的で「スモールビジネス・ニッチビジネス」を推奨するものが多くあります。しかし、スモールビジネス・ニッチビジネスに捉われすぎてしまうと、前述の「必須ポイント③:収益を得られるだけの市場性(マーケット価値)」を見落としがちになるので注意が必要です。

そもそも、コラムvol.1「なぜ副業・起業が必要なのか?」でも書きましたが、副業・起業はあくまでも人生100年時代を生き抜くために、あらゆる人に必要な手段であり、一時のお小遣い稼ぎではありません。そのため、副業・起業=スモールビジネス・ニッチビジネスと考える必要は全くなく、将来本業に十分なりえる事業規模に成長する可能性のある、大きな市場性(マーケット価値)を追求すべきだと考えます。

なお、小さな市場性(マーケット価値)を大きくすることは通常困難ですが、大きな市場性(マーケット価値)のある事業領域において小さく(スモールビジネスとして)始めることは全く問題ないどころか、むしろどんどん行われるべきです。なぜなら、ICT技術やクラウドソーシングなどが発達している現在においては、多くの従業員を抱えないスモールビジネスであっても十分な売上規模を得ることが可能になっており、初期段階から必要以上にリスクを取る必要がなくなっているからです。

注意点②:ビジネスの永続性を過度に考えすぎない

これまで前述した内容と一見矛盾するように思われるかも知れませんが、副業・起業を継続することはもちろん重要ですが、最初のビジネスプランを作成するにあたっては、ビジネスの永続性(このビジネスを長期間に亘って継続できるか)を過度に考えすぎるのも注意が必要です。

なぜなら、確かに最初に選択したビジネスが長期間に亘って継続できればベストですが、現在の変動激しいビジネス環境においては、既存の生活に密接にかかわるインフラサービス以外には、そもそも一つのビジネスが何十年も継続することは非常に稀であり、このビジネスの永続性を過度に重視してしまうと選択できる分野が非常に限られてしまうからです。このことは、いわゆる老舗企業・ブランドと言えども、その成長過程で製品・サービスを何度もマイナーチェンジしたり、時には創業時と全く異なる事業を行うことで生き残っていることからも明らかです。

自分自身が本当に興味のある分野で、差別化でき、一定の市場性(マーケット性)も備えているビジネスを見つけた際には、そのビジネスの永続性を考えすぎることなく、まずは副業・起業の一歩を踏み出してみましょう。そして、その後の市場環境の変化を機敏に感じ取り、場合によっては当初のビジネスプランを大きく変えるという柔軟性を持つことがより重要だと考えます。

注意点③:書籍等が勧めるビジネスモデルに捉われすぎない

副業・起業に関する書籍や報道では、物販や情報商材の開発などを副業・起業に適するビジネスモデルであると紹介しているものが多数ありますが、これらのビジネスモデルから副業・起業のビジネスプラン考えるのは得策ではありません。

確かに、私も行っている物販は、売れる商品を見つけ、販売の手法を確立してしまえば日々の業務はインターネット経由の受注と商品の発送作業のみであり、多くの時間を割くことが困難な副業としては非常に理想的なビジネスモデルであることは間違いありません。しかし、物販を成功させるためには、売れる商品を見つけることと、販売の手法を確立することが最も重要かつ困難であることを忘れてはなりません。やはりビジネスモデル(例えば、インターネット上の物販)はあくまでも手段・プロセスであり、ゴールはやはり何をやりたいかというビジネスプラン(例えば、自分が誰にも負けない仕入れのネットワークを有している、〇〇という商品を販売すること)です。この順序を間違えてはいけません。

情報商材ビジネスも同様です。「自分の専門知識・経験に基づいた、〇〇という情報を世間に広めたい」というビジネスプランを最初に検討すべきで、その次にビジネスプランを達成するための最も有効な手段であるビジネスモデル(例えば、セミナーを開催する、書籍を出版する、情報商材を開発してインターネットで販売する、ブログ等で発信するなど無数に存在)を考えるのが正解なのです。

副業・起業のビジネスプランを検討する際は、ビジネスモデルは一旦考えず、純粋な気持ちで「自分が本当に興味のあることは何か」と考えましょう。

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